2016年12月10日土曜日

性的マイノリティの家族に関する日本のネット記事2016

日本国旗の画像
性的マイノリティの家族というのは、少なくとも日本のネットメディアでは、まだまだ扱われることの少ないテーマです。しかし今年は増えてきたかな、という印象があったので、アンテナに引っかかったもの(熱心に探したわけではない)をいくつかリストアップしました。
大半は親御さんの発言がひと言ふた言、記者の手で引用されている程度ですが、それでもやはり親が自ら語る言葉は、子供を経由した言葉にはない機微があります。(性的少数者が語る親との関係、というのはわりとある)

ニュース系記事

※古くなって記事が削除されている場合があります。
3月・4月
お子さんから性同一性障害だと告げられたお母さんの悩みと、その反響を取り上げている。
LGBT 娘に告白され|YOMIURI ONLINE
「彼らしく」生きてくれる幸せ|YOMIURI ONLINE

5月
「LGBTの家族と友人をつなぐ会」に取材し、二組のご家族の経験が紹介されている。
性同一性障害をカミングアウトする時 当事者と親が語る苦悩|サイゾーウーマン

6月
弁護士の南和行さんのお母様に取材している。
息子の結婚相手は男性だった ~LGBTと「家族」|Yahoo!ニュース

7月
遠藤まめたさんへのインタビュー。
LGBTの子どもは「いない」のではない「あなたに言えない」だけ――『先生と親のためのLGBTガイド』著者・遠藤まめたさんに聞く|mess-y

8月
上記の遠藤まめたさんの著書紹介記事。
告白されたら? 先生、親向けガイド出版 トランスジェンダーの遠藤まめたさん「入門編として読んで」 /神奈川|毎日新聞

一橋大学の事件のご遺族に取材している。
一橋大・ゲイとばらされ亡くなった学生 遺族が語った「後悔」と「疑問」|BuzzFeed

「もし子供からカミングアウトされたら?」というアンケート調査の報告。
「親に聞いた、子供からのカミングアウト」に関する調査|株式会社レティビーのプレスリリース

神奈川で行われた、性同一性障害の子と母親によるトークイベントの記事。
性的少数者に理解を クラブチッタで映画とトークイベント|カナロコ
川崎でLGBTテーマに上映会 トークショーに親子で登壇、理解呼び掛ける|川崎経済新聞

千葉で行われるイベントの告知記事。性同一性障害の子を持つ両親がコメントしている。
千葉)子がLGBT、どう向き合う 28日、浦安で催し|朝日新聞デジタル

10月
ゲイ男性とご両親によるトークイベントのレポート。「カミングアウトを受け止める心構え」5項目も記載されている。
カミングアウト受け止めて 性的少数者の支援進む|東京新聞(リンク切れ)
記事のアーカイブ|archive.is


専門情報サイト

母親向け情報サイトmamatenna
男の子/女の子らしくない児童を持つ親向けのアドバイスが、遠藤まめたさんへの取材をもとに書かれています。
児童の性別違和がテーマで親向けの記事というのはまだまだ貴重ですし、LGBT系サイトではなく親向けのサイトなので、親御さんに届きやすいのではないかと思います。(さらに複数のニュース系サイトにも掲載されている)
内容が充実している上、平易な言葉で説明されているので非常にオススメです。

~もしも我が子がトランスジェンダーだったら~
子がトランスジェンダーかも、どうする?
トランスジェンダーの子、ココロはどう成長していく?
トランスジェンダーの子、将来どうなる?

~LGBTと多様な性、子どもにどう教える?~
今さら聞けない「LGBT」のギモン
性は「男」「女」の2通りだけじゃない?
大人がやりがちなジェンダー差別

このサイトでは2015年にも特集を組んでいます。
〜わが子が性同一性障害だと思ったら?〜
心と体が異なる性同一性障害とは
性同一性障害、育て方が関係するの?
子から性同一性障害と告白されたら
子の性同一性障害、相談はどこへ?


LGBTサイトLGBTER
性同一性障害の家族がいる方々へのインタビュー。皆さん率直な思いを語っていらっしゃるという印象を受けました。どれも読みごたえがあります。
理解できなくても兄弟、とことん話せばいい
娘が “息子” になって、もっと我が子を愛せた
一個の人間として尊重し、応援していく


特にmamatennaの記事を読んで思ったのですが、やはり日本の社会で暮らす人向けに日本語で書かれているというのは大きいですね。翻訳されたアドバイスよりもずっと心に染み込んでいきやすい気がします。
来年はこうした記事がもう少し増えて、情報を必要としている人に届くことを期待しています。