2017年6月11日日曜日

【台湾】母の日に贈る涙のインタビュードッキリ

台湾国旗の画像
台湾に「家的進行式」という、性的少数者と家族をテーマにした(?)団体があります。そこが制作している動画が面白いので、ひとつ紹介します。今年の母の日向けに制作・公開されたものです。
2人の人物がそれぞれインタビューを受け、母親について語っています。そして2人には内緒で母親が別室で待機し、子供のインタビューを見守っています。


想和媽媽說的真心話|YouTube
2017年 台湾
中国語と英語字幕
約4分

英語字幕を元に大まかに訳しましたが、言葉にならない表情がとてもいいので、動画をご覧になることをお勧めします。
インタビューを受けている女性はセクシュアリティの話はしていないので詳細不明です。


(字幕)心の奥底に隠した秘密を母親に話す勇気はありますか?

――お母さんはどんな人ですか?
男:母は賢くて器用で、倹約家です。独立心があるように見えるけど、本当は他の人に気にかけてもらわないとだめなんです。

女:子供の頃はとても厳しい親だと思ってました。でもいつも母にくっついて、ずっとおしゃべりしてました。だから良いことも悪いことも全部話してました。

――お母さんとの忘れられない思い出は?
男:父は母に肉体的にも言葉でも暴力を振るっていて、母は泣いてました。子供の頃は母が泣いてるのを見ると、タオルを持っていって涙を拭いてあげてました。僕が母を守らなきゃと思ってました。

女:高校生のとき両親が離婚しました。それで母の苦労を分担する必要がありました。私がもっと力になれていたら、母はもう少し楽ができただろうと思います。

――お母さんとの関係が変化しだしたのはいつ?
男:自分のセクシュアリティに気づいてからです。ボーイフレンドを家に呼ぶたび秘密にしなければなりませんでした。彼がどういう人なのかをどう説明すればいいか分からなかったんです。

女:30歳になってオーストラリアで働くようになり、離れ離れになりました。母のことを置き去りにしたような、ひとりぼっちにさせたような感じでした。

――もしお母さんがここにいたら、なんと言いますか?
女:人生の拠点をオーストラリアに移すことになるかもしれないけど、何があろうといつも心はママと共にあって、耳を傾けてると知っていてほしい。昔ずっとくっついてた時と同じように。だから孤独だと思わないで。

男:僕にとってママと彼氏は世界一大切な人。だから2人にはお互いのことを家族だと思ってほしい。僕は2人とも本当に愛してるから。

――実は、お母さんはここに来ていて、今の話を全て聞いてました。
男:うわぁー!!
母:うわーって何よ?
男:すごく恥ずかしい!

女性の母の声:あなたはいつも思いやりのあるいい子だった。あなたがいて私は本当に幸せだし、人生が輝いているの。ありがとう。

(字幕)言葉にしよう。全ての愛が大切だ。


家的進行式
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《関連》
同団体が制作した動画を紹介する記事。
娘のカミングアウトを受け止めた父。その家族愛に世界が感動|BuzzFeed (2017)

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